NISAの特徴を理解する

少額投資非課税制度通称NISAは2014年からスタートし、当初年間100万円までとされていた非課税枠が2016年より120万円まで増枠されました。
金融機関で投資専用口座を開設し、非課税枠を利用した投資ができる口座(NISA口座)を同時に開設する必要があります。
通常の金融投資で利益が生じた場合、譲渡所得に対する所得税が課せられます。

また配当支払いが実施された場合、配当所得に対して所得税が課せられます。
課税率は20.315%で、15%が国税、5%が地方税、0.315%が特別復興税です。
株式投資を例に挙げて説明すると、120万円で買った銘柄が150万円で利益確定した場合、30万円の売買差益として実質的な利益を得ます。
30万円に対して20.315%の課税措置が行われ、60,945円が譲渡益税となり、239,055円が譲渡所得となります。

株式投資で特定口座を開設すると、自動的に税計算され、譲渡益税を差し引かれた金額が買い付け口座に戻されます。
同一世帯の人数分口座開設が可能で、未成年者対象となるジュニアNISA(年間80万円が上限)を利用すれば、家族利用できる非課税枠が大きくなり、非課税メリットが高くなります。
NISA口座で買い付けた銘柄は、購入日から5年間スライド保有することが出来、5年間で600万円に対しての非課税メリットが得られ、家族全員でこのメリットを活用すれば節税効果は高くなります。

2013年より、投資に掛かる譲渡所得および配当所得に時限措置として10%軽減税率が導入されていました。
2013年で打ち切られたため、投資を活発にするという側面と、預金率が高い日本人に金融投資を奨める側面からスタートした制度です。
NISAは最大5年利用可能で、新たな非課税枠へのロールオーバーによる継続保有が可能です。
5年間配当を受け続けた場合、配当所得は非課税で、購入時よりも値上がりした場合譲渡益税が非課税になるので2つの非課税メリットを得るうれしい制度です。

つみたてNISAは初心者が利用しやすい?

NISAは少額投資費税制度という意味で、初心者に利用しやすいイメージがあります。
金融庁はNISA取引を広く利用してもらうために、初心者の少額投資者でもメリットを得ることが出来るためにスタートさせた制度です。
この制度には非課税メリットを得るための注意点もありますので、十分にNISAの仕組みに関して理解した上で口座開設を行わなければいけません。
NISAでもっとも注意していただきたいのが、銘柄選びです。

譲渡益税と配当所得税に関して5年間限定で非課税メリットを得ることが出来ます。
これは配当金支払いが実施され、購入価格から値上がりしていることでメリットを最大限に活かせるため、業績悪化が見られる銘柄で、購入価格を割り込んで売却した場合はメリットがありません。
また、配当金が支払われない無配銘柄ではそもそも意味がないです。

5年間経過後は、特定口座に再配置されますが、配置された金額が原価割れすると実損となります。
その後特定口座で売却した場合、損益通算の対象とはならず、売却時に譲渡所得税が課せられる二重課税となるため、損失が生じた場合ロールオーバーはできないことになります。

NISAは損益確定に関わらず非課税となっているため、その裏にはデメリットもあるのです。
近年ではデイトレードやスイングトレードのような短期投資に取り組む投資家が多くなりました。

デイトレードのような短期投資家には配当メリットはないにせよ利益確定時にメリットを瞬間的に使い切ることで、その後のデメリットを避けることは出来ます。
金融庁はNISAを長期投資に利用してもらうように金融機関に指導しており、デメリットはメリットに対して説明が薄い現実があります。

最近では、投信等で最長20年間非課税メリットが受けられる積み立てNISAにシフトチェンジする投資家も多く、年額40万円までの積み立てNISAの場合、損益確定に左右されない長期運用という点に注目されています。
投資には元本割れというリスクがあり、あくまでも投資は自己判断で行うことですので、十分に仕組みを理解して取り組みましょう。